キンツア映画特典デカチケのQRコード

2025/09/30

暗号

映画 キンツア(KING OF PRISM-Your Endless Call-み~んなきらめけ!プリズム☆ツアーズ)の入場者特典のデカチケ(でかいプリチケ)の2次元コード部分にQRコードらしいものがうっすらと見えます。これを解読した、というのが本ポストの内容です。


QRコードらしいことは目視で分かります。しかし、現物のデカチケでも解像度が低く、スマホをかざしてもうまく読み取ることができません。


とはいえ、多くの部分は見えているので、どうにかデコードできるのでないかと挑戦しました。


まず、元のままだとかなり小さくて作業しにくいため、写真に撮って拡大した上で、それらしい間隔でセルに分けて、目視で「これかな?」というところにドットを打っていきます。



QRコードは白黒の各1マスが1bitにあたり、基本的にはバイナリ情報を規則的に2次元に並べているだけですので、読み方を知っていればこれらを手作業やスプレッドシート等でも読み取ることができます。


上の画像からはもうちょっと手を入れたかもしれないけど、初期段階で得られた文字列はこんな感じです。


mqTP:‡práCe^.ñhp)web>jåtU009/wibwekm/Azco(eP/


うっすらと、URLっぽさが感じられます。


画像の色合いを調整したりしながらもう少しドットを試行錯誤します。最初の部分はhttpになるだろうと思って該当するマスを見ると、確かにここは塗りつぶしっぽくみえるような・・ という風に

ここが塗られていれば/塗られていなければそれらしい文字列になるはず → そうも見える/そうは見えない

という予想と確認を繰り返し、たどり着いたのが下記の文字列。

http://prasen.php-web.net/2009/wibuekm/Qrcode05/


大分それらしくはなりましたが、これは実際に存在するアドレスではなく、まだ正しそうではありません。

一方で、

・php-web.netというアドレスは実際に稼働している

・httpsでなくhttp、そして2009という西暦らしいディレクトリが昔のアドレスっぽい

・Qrcodeという文字列

が、かなり正しい方向性であることを示唆してくれます。


この先はQRコードやプログラミングの技術はあまり重要でなく、Webの探索になります。

勘で進むしかないのですが、最初の prasen というのが presen でないかとひらめき、過去に存在していたアドレスの可能性を考えてInternet Archiveを探ると大正解。

https://web.archive.org/web/20090413144909/http://presen.php-web.net/


このページで ウェブテコ第5回 という記述を見つけ、wibuekm は正しくは webteko であることが判明。


その方向で関連ページを探し、最終的にInternet Archive上で、デカチケと全く同じQRコードを見つけました。

https://web.archive.org/web/20110821125641/http://presen.php-web.net/2009/qrcode01/



ということで、

・デカチケの2次元コード欄にプリントされていたQRコードの内容は http://presen.php-web.net/2009/webteko5/qrcode01/

・2009年に神戸で開催された、ウェブ技術者の自主勉強会における、QRコード関連の発表資料で用いられたサンプルのQRコード

・このアドレスは、プレゼンの発表当時に資料が保存されていたURL。なお、今はこのアドレスにはページが存在しない

ということが分かりました。


なんでこれが使われたのかは謎ですが・・ デザイナーさんのデザインアセットの中にQRコードとして含まれていたのかな・・


キンツアには関係ないのは残念でしたが、解読作業は楽しかったです。